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マーラー8番:都響/インバル [音楽/読書]

インバル都響.JPG4月29日、ミューザ川崎にて、都響/インバルの演奏会がありました。マーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を聴いて来ました。

フルボルテージの合唱で始まるこの曲、緊張のピアニッシモを求められる部分は多くありません。第1部、第2部ともに盛り上がって曲を閉じます。

インバルはオケと合唱に比較的速いテンポを与えます。チェリビダッケにも師事したことがあるとの記載がありましたが、チェリビダッケとは対照的に、たっぷり歌わせる部分以外は比較的オケの尻を叩いて巻いているように見えます。

一方インバルのタクトは、例えば4拍子であれば、4拍目の途中で一瞬止まります。音楽を停めてしまいそうに見えますが、そこでスピード調節をしているようです。次の楽句にうつる前の“ため”を作っているのでしょうか。

インバル.jpg誰かの評論で、この都響と若杉弘による千人の交響曲を評して、この曲が昇天していく過程を表していることがよくわかった、というものがありました。都響とインバルの今回の演奏でもそれは実感することが出来ました。
死を極端に恐れたとされるマーラーが、死後の世界をこれだけ素晴らしいものであるはずだ、と描き出したと思われるこの曲で、天国に向かって進んで行く様子が感じられました。

晋友会の合唱は大変整ったもので、インバルの指揮にきちんとついて行きます。噂に違わぬ実力と思われました。

満足できる演奏であったと思っています。今後の都響とインバルに期待したいと思います。
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