僻地医療-離島医療 [医療制度/行政]
asahi.com 離島医師の育成/鹿児島大でシンポ
鹿児島市の鹿児島大学医学部で15日、「離島へき地医療人育成シンポジウム」があった。県は離島人口が全国最多、離島数で全国2位。人材面で本土と格差がある医療は緊急課題だ。
約50人が参加。研修医の受け入れ態勢など離島医療の問題点を話し合った。鹿児島大は05年から医学科生に離島での実習を義務づけ、離島医療に積極的だ。離島医療を支援する「離島へき地医療人育成センター」を07年4月に設置した。
パネル討論には、鹿児島大病院長や学生のほか、離島医療の現場に30年間携わっている下甑島(しも・こしき・じま)手打(て・うち)診療所の瀬戸上健二郎医師も参加した。
瀬戸上医師は「島は病院と地域が密接につながっており、生活面の心配はいらない。離島に医師をいかにつなぎとめるかが問題」とセンターに期待を寄せた。一方で「患者は最高の医療を求めてくる。『離島』だからといってもプライマリーケア(一次医療)で満足してくれるわけではない」と課題も指摘した。
パネリストとして参加した鹿大医学部3年の松山緑さんは「離島医療に興味を持っている人は多いので、支援体制を充実させ、後押しをしてほしい」と求めた。
座長を務めた鹿大医学部の嶽崎俊郎教授は「センターや大学、医師会が連携して、人を育てていく必要がある」と結論づけた。
都会でも医療崩壊が進み、救急医療も危機に瀕しています。また鹿児島県も離島に限らず医療僻地は多いものと思われます。
そしてさらに鹿児島県の離島はかなりの数に及んでいます。
こうした状況では自治医大卒業生だけではまかないきれないのは明らかで、確かにこうした地元医学部の取り組みも必要と思われます。
しかし、離島の医療は陸続きの僻地より厳しいと考えられます。他に医療機関がないため、全島民が対象患者です。そして高次救急医療が必要と考えられる場合、救急ヘリを要請することもあり、医師はそれが是か非か決断を迫られることになります。
Dr.コトーを見ていませんが、離島医療はきれい事では行かないと思われます。
一人か二人の医師で、全科目の診療を行わねばならず、卒後の研修も広く行わなければなりません。ある程度専門科を目指す方向とは相容れず、離島医療を最初から考えた研修が必要となることが考えられます。
現在自治医大は県別募集となっており、出身県の僻地に勤務することが義務づけられています。これを改めて、全国区募集か、ブロック募集とし、県を超えて必要な僻地に派遣できるようにするのも一法かと思います。同大の定員を増加させるか、もう一校同様の大学を設立することも検討されても良いかも知れません。
鹿児島市の鹿児島大学医学部で15日、「離島へき地医療人育成シンポジウム」があった。県は離島人口が全国最多、離島数で全国2位。人材面で本土と格差がある医療は緊急課題だ。
約50人が参加。研修医の受け入れ態勢など離島医療の問題点を話し合った。鹿児島大は05年から医学科生に離島での実習を義務づけ、離島医療に積極的だ。離島医療を支援する「離島へき地医療人育成センター」を07年4月に設置した。
パネル討論には、鹿児島大病院長や学生のほか、離島医療の現場に30年間携わっている下甑島(しも・こしき・じま)手打(て・うち)診療所の瀬戸上健二郎医師も参加した。
瀬戸上医師は「島は病院と地域が密接につながっており、生活面の心配はいらない。離島に医師をいかにつなぎとめるかが問題」とセンターに期待を寄せた。一方で「患者は最高の医療を求めてくる。『離島』だからといってもプライマリーケア(一次医療)で満足してくれるわけではない」と課題も指摘した。
パネリストとして参加した鹿大医学部3年の松山緑さんは「離島医療に興味を持っている人は多いので、支援体制を充実させ、後押しをしてほしい」と求めた。
座長を務めた鹿大医学部の嶽崎俊郎教授は「センターや大学、医師会が連携して、人を育てていく必要がある」と結論づけた。
都会でも医療崩壊が進み、救急医療も危機に瀕しています。また鹿児島県も離島に限らず医療僻地は多いものと思われます。
そしてさらに鹿児島県の離島はかなりの数に及んでいます。
こうした状況では自治医大卒業生だけではまかないきれないのは明らかで、確かにこうした地元医学部の取り組みも必要と思われます。
しかし、離島の医療は陸続きの僻地より厳しいと考えられます。他に医療機関がないため、全島民が対象患者です。そして高次救急医療が必要と考えられる場合、救急ヘリを要請することもあり、医師はそれが是か非か決断を迫られることになります。
Dr.コトーを見ていませんが、離島医療はきれい事では行かないと思われます。
一人か二人の医師で、全科目の診療を行わねばならず、卒後の研修も広く行わなければなりません。ある程度専門科を目指す方向とは相容れず、離島医療を最初から考えた研修が必要となることが考えられます。
現在自治医大は県別募集となっており、出身県の僻地に勤務することが義務づけられています。これを改めて、全国区募集か、ブロック募集とし、県を超えて必要な僻地に派遣できるようにするのも一法かと思います。同大の定員を増加させるか、もう一校同様の大学を設立することも検討されても良いかも知れません。
記事にも登場している瀬戸上医師は、確かDr.コトーのモデルにもなった人物だったと記憶していますが、おっしゃる通り僻地医療はよほどの体力と度胸、根気が求められるようです。
実際、瀬戸上医師は定年を迎えて島を離れようとしたものの、島民に懇願されて島に残る決意を固めた、との報道も以前ありました。1人しかいない医師が残る事になった点については、島民にとっては朗報だったでしょう。
しかし、後継者が見つからずに残らざるを得なかった医師の心情を慮ると、素直には喜べないような気もしてなりません。
by yokohamachuo (2008-06-15 14:31)
ご訪問ありがとうございます。
ご指摘の通り、離島医療は一人医師ではかなりハードです。
一方で無医島にならなかったのは村にとっては幸運なことです。
何と言っても残った瀬戸上医師も、年齢とともに、毎日が救急という離島医療にいつまで耐えられるか、という問題があります。
都会でさえ医師不足が言われる昨今、僻地医療は厳しい時代と言わざるを得ません。
コメントありがとうございます。
by 筍ENT (2008-06-15 23:36)