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税務調査 [生活/くらし]

毎日新聞 <虚偽の税務処理>男性調査官を懲戒免職 広島国税局

広島合同庁舎.jpg 広島国税局は14日、脱税した会社に課税したという虚偽の税務処理を行ったとして、広島市内の税務署に勤務する男性国税調査官(31)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。調査官は発覚を恐れて重加算税など約33万円を自ら納めていた。「自分の立場を上げたかった」などと供述しているという。国税庁監察官は同日、調査官を虚偽公文書作成などの容疑で広島地検に書類送検した。

 同国税局によると、調査官は06年12月~07年6月、3社分の法人税の修正申告書を改ざん。会社側が脱税の経緯を説明した架空の文書も作っていた。別の2社には余分な源泉所得税を課税したことにしていたという。【上村里花】


税務調査.gif自分で当該重加算税分を支払ってまで、調査先の会社の修正申告を装い、「立場を上げたかった」というのは一体どういうことか。税務署内部をよく現す事件だろうと想像します。
本記事も例によってこの調査官を糾弾するために書いたものではありません。

以下は殆どが伝聞で、証拠はありません。

税務署員は出世を望む人ほど一生懸命税務調査に精を出し、調査先の会社の帳簿をすみからすみまで調べ上げ、計上漏れの売上げや、経費として「不適切」な出費を拒否し、修正申告をさせてさらに重加算税を取る。税務調査時に調査官に「お土産を持たせる」という言い方をよくします。
被調査会社にとって運が良いのは、定年目前のやる気のない調査官、適当に帳簿を見て、明らかな問題がなければ素直に帰ってしまう。

要するに税務調査官の出世は、いかに多くの(件数か額か)お土産を持って帰るかにかかっていると聞きます。民間企業の営業職に似ているとも言えますが、ネズミ捕りなどを張る警察交通課や交機にも似ています。
しかし後者は一定の件数の違反を検挙するとさっさと店じまいして引き上げてしまうのに対して、血気盛んな税務調査官はライバルより少しでも成績を上げようと血眼になって企業や自営業者を追及する訳です。その分たちが悪いと言えるかも知れません。

もちろん「脱税」は違法行為であり、してはならないことです。しかし多くの場合、企業や自営業者が収益を上げるために使った経費を認めないと言った、本当の意味での見解の相違をねじふせ、重加算税を徴収して行きます。
「そんなに支払えない‥」悲鳴をあげる自営業者に、「じゃ、このくらい‥」という会話も存在するようです。調査員の胸先三寸で決まっていく追徴税額。極めて曖昧、いい加減な措置です。

所得の全てを把握され、見なし経費額が決められてしまっているサラリーマンには縁のない世界ではありますが、自分しか頼るもののない零細企業の事業主には死活問題でもあります。

一方、こんなことで出世が決まる税務署内のシステムもどこか違和感を感じます。
今はどうかわかりませんが、上級国家公務員試験を経て当時の大蔵省に入った官僚は、すぐに地方の税務署長として出向し、接待漬けに慣らされていくと聞きました。今の財務省も同じ構造なのかどうかは知りませんが、調査官が多くの企業・自営業者をいじめて出世レースでやっとつかむ税務署長のポスト、官僚達はそこを踏みつけてやがて中央官庁に戻るのです。そして少しずつ天下り、繰り返し退職金をもらって太って行きます。

こうした構造を全体的に見直しても良いのではないかと考えます。
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