素晴らしき弱肉強食

asahi.com　値上げ相当額の支払い求めデモ　／群馬

　県内のダンプとトラックの運転手約８０人が２７日、軽油価格の高騰への対策を求めて前橋、高崎両市内の路上を車で走るデモを行った＝写真。個人経営のダンプ運転手らは元請け建設業者に対して、トラック運転手は荷主に対して、燃料値上げに対応した支払いを求めて、約３時間半、３５キロの道のりを走った。

　軽油は、値上がり始めた約５年前に比べて２倍近い１リットルあたり約１６０円になっている。ダンプ運転手や運送事業者の中には、廃業、倒産するところもあり、ダンプ、トラック運転手でつくる建交労県本部（横坂英治執行委員長）の加盟者も、５年で２割ほど減ったという。

　横坂委員長によると、県は今年２月以降、毎月、発注工事の価格を燃料値上げ分をふまえて見直しているものの、それが下請けのダンプには反映されていない。また国は、荷主と運送業者の契約で、燃料上昇分を別建て運賃とすることを求めるガイドラインを出しているものの、運送事業者の立場が弱く、実効性がないという。

　このためデモでは、国と県に対しても、元請けのゼネコンや荷主にあたる経済団体に、指導や事業改善命令などを行うよう求めた。

原油価格が高騰を続けていた時のニュース記事です。
昔からの構造ですね。特にゼネコンは下請けにかなり安い価格で仕事をさせる。ゼネコンに限りません。最近では大手家電量販店が電機メーカーより強くなり、社員を派遣させてただ働きをさせていた事件も取り沙汰されました。

いつも私の素人単純経済学で言えば、非常に理にかなった構造です。強者が弱者を安く使う。極力少ない報酬で大きな労働力を買い取る。こういうのを景気が良いと言います。理想的な経済状況でしょう。資本主義社会をますます促進します。

この事態に弱小企業や労働者が悲鳴を上げた時、国や自治体が手をこまねいて見殺しにしていても文句を言ってはいけません。小さな政府はそんな細かいことにこだわっていてはいけないのです。国民の一部が野垂れ死にしても、国家の景気が浮揚すれば良いのです。財政が厳しいからそういう人たちに生活保護など支給してはいけません。
弱肉強食、素晴らしき自由競争社会です。

‥本当にこれで良いのでしょうか。何のための国家、何のための自治体なのでしょうか。社会主義が理想などとは思っていません。しかしセーフティネットなき資本主義社会には住みたくありません。