やっぱり新駅乱造反対 [旅行]
河北新報 鉄道開設への夢描く 大郷町民今年も手作り劇 /宮城
宮城県大郷町の住民による手作りの町民劇「大郷に夢の列車がやってきた」が2月1日、町文化会館で上演される。7回目の今回は、少年が町内への鉄道開設を夢見る物語。メンバーらは連日、熱のこもったけいこを続けている。
町内の小学生から70代の男性ら40人でつくる「大郷町民劇場実行委員会」(松崎明子委員長)が熱演する。
戦後間もないころの小学生が遠足で町内の山に登ったとき、利府経由で仙台と松島方面を結んでいた国鉄東北線の旧線(1962年廃線)を見て「大郷にも鉄道がほしい」との思いを抱き、さまざまな人々と交流する中で町の発展を願う物語だ。
昭和30年代まで仙台圏北部を走っていた「仙台鉄道」を描き続ける画家、児玉泰隆さん(76)=利府町=が大きな汽車の絵を作成、照明も専門家に依頼するなど演出に工夫を凝らしており、スケールが大きい町民劇になりそうだ。
松崎委員長は「ストーリーには当時の実話も交えて構成している。劇を通して戦後の何もない時代から立ち上がった人々の夢に思いをはせてほしい」とPRする。
開演は午前10時半と午後2時半の2回。前売り券は高校生以上500円(当日600円)、小中学生300円(350円)。連絡先は実行委員会022(359)3960。
1月のニュース記事です。このニュース記事は、大郷町に鉄道を、というより、この町民による劇そのものの紹介がメインの趣旨であろうと思います。
もし本当に大郷町まで鉄道を引こうとしたら、東北本線愛宕駅付近から線路を分岐させて延ばして来るか、或いは利府駅から真北へ線路を延ばすということになりそうです。果たしてこれが実現する可能性があるでしょうか。答えはノーだと思われます。
ただでさえ不採算鉄道路線が次々と廃止の憂き目に遭っている時に、こんな鉄道が敷設されるはずはありません。鉄道新設が検討される時最大の問題は採算性だろうと思います。敷設にかかる費用、運用・維持にかかる費用と、見込まれる運賃収入を天秤にかけて、即刻却下となることは明らかです。
さてこの記事を取り上げたのは、いつも私の主張する、在来線における安易な新駅設置反対と関連があります。
在来線の新駅設置は比較的容易にできます。鉄道会社が一切出資せず、地元誓願ということで、地元負担でも作られてしまいます。
仙台-利府間に新利府駅が出来てしまいました。新幹線総合車両センター勤務者の便を考慮して設置された、とされ、どれだけ多くの駅周囲の人が恩恵を被っているかはわかりませんが、利府町は2つもの駅を有する町になった訳です。一方で、大郷町に鉄道が来る見込みはありません。
このエリアに限りません。全国には鉄道のない町村の方が多数あります。バブル景気再来でもない限り、新線敷設などは到底見込まれないでしょう。こうした状況下で、一つの自治体の中に、さらに新駅設置を求めたりすることはあまりに不平等を拡大することではないかと思うのです。
鉄道のない町は、最寄りの駅からバス路線や自家用車を利用してアクセスすることになります。例えば東京や大阪からその最寄りの駅まで、少しでも安価で速く到着し、バス等に乗り換えたいということになります。
一方で、地元利便を最大の理由として新駅設置、また優等列車の安易な停車駅増加のために、こうした多くの鉄道に恵まれない自治体の住民は大いに所要時間の増大という被害を受けることになります。
たまたま既に鉄道が通っている。そうしたことを「奇貨」にエゴを通してさらに新駅を作らせる。またそれに関しては鉄道会社の収益性が全てに優先して論じられる。どこか間違っていないでしょうか。そこに線路があることを既得権のように考えていくらでも駅を作らせてはならないと思うのです。
宮城県大郷町の住民による手作りの町民劇「大郷に夢の列車がやってきた」が2月1日、町文化会館で上演される。7回目の今回は、少年が町内への鉄道開設を夢見る物語。メンバーらは連日、熱のこもったけいこを続けている。
町内の小学生から70代の男性ら40人でつくる「大郷町民劇場実行委員会」(松崎明子委員長)が熱演する。
戦後間もないころの小学生が遠足で町内の山に登ったとき、利府経由で仙台と松島方面を結んでいた国鉄東北線の旧線(1962年廃線)を見て「大郷にも鉄道がほしい」との思いを抱き、さまざまな人々と交流する中で町の発展を願う物語だ。
昭和30年代まで仙台圏北部を走っていた「仙台鉄道」を描き続ける画家、児玉泰隆さん(76)=利府町=が大きな汽車の絵を作成、照明も専門家に依頼するなど演出に工夫を凝らしており、スケールが大きい町民劇になりそうだ。
松崎委員長は「ストーリーには当時の実話も交えて構成している。劇を通して戦後の何もない時代から立ち上がった人々の夢に思いをはせてほしい」とPRする。
開演は午前10時半と午後2時半の2回。前売り券は高校生以上500円(当日600円)、小中学生300円(350円)。連絡先は実行委員会022(359)3960。
1月のニュース記事です。このニュース記事は、大郷町に鉄道を、というより、この町民による劇そのものの紹介がメインの趣旨であろうと思います。
もし本当に大郷町まで鉄道を引こうとしたら、東北本線愛宕駅付近から線路を分岐させて延ばして来るか、或いは利府駅から真北へ線路を延ばすということになりそうです。果たしてこれが実現する可能性があるでしょうか。答えはノーだと思われます。
ただでさえ不採算鉄道路線が次々と廃止の憂き目に遭っている時に、こんな鉄道が敷設されるはずはありません。鉄道新設が検討される時最大の問題は採算性だろうと思います。敷設にかかる費用、運用・維持にかかる費用と、見込まれる運賃収入を天秤にかけて、即刻却下となることは明らかです。
さてこの記事を取り上げたのは、いつも私の主張する、在来線における安易な新駅設置反対と関連があります。
在来線の新駅設置は比較的容易にできます。鉄道会社が一切出資せず、地元誓願ということで、地元負担でも作られてしまいます。
仙台-利府間に新利府駅が出来てしまいました。新幹線総合車両センター勤務者の便を考慮して設置された、とされ、どれだけ多くの駅周囲の人が恩恵を被っているかはわかりませんが、利府町は2つもの駅を有する町になった訳です。一方で、大郷町に鉄道が来る見込みはありません。
このエリアに限りません。全国には鉄道のない町村の方が多数あります。バブル景気再来でもない限り、新線敷設などは到底見込まれないでしょう。こうした状況下で、一つの自治体の中に、さらに新駅設置を求めたりすることはあまりに不平等を拡大することではないかと思うのです。
鉄道のない町は、最寄りの駅からバス路線や自家用車を利用してアクセスすることになります。例えば東京や大阪からその最寄りの駅まで、少しでも安価で速く到着し、バス等に乗り換えたいということになります。
一方で、地元利便を最大の理由として新駅設置、また優等列車の安易な停車駅増加のために、こうした多くの鉄道に恵まれない自治体の住民は大いに所要時間の増大という被害を受けることになります。
たまたま既に鉄道が通っている。そうしたことを「奇貨」にエゴを通してさらに新駅を作らせる。またそれに関しては鉄道会社の収益性が全てに優先して論じられる。どこか間違っていないでしょうか。そこに線路があることを既得権のように考えていくらでも駅を作らせてはならないと思うのです。
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