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睡眠時無呼吸症候群と自動車 [車/バイク]

産経新聞 睡眠時無呼吸症候群ドライバー 居眠り事故・ヒヤリ32%

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された運転者のうち、32%が居眠り運転による交通事故を起こしたり、起こしそうになった経験があることが15日、警察庁の調査で分かった。調査対象者全体の3・1倍の割合で、同庁は「事故との一定の関係が裏づけられた」と指摘。SASの特性や治療の有効性、運転免許証更新時の申告制度などの広報啓発を推進するとしている。SASに関する同庁の調査は初めて。
 調査は昨年9月下旬、警視庁府中運転免許試験場で免許更新者5235人にアンケートし、うち3235人が回答した(回答率61%)。全体の7%が「自分がSASではないかと思うことがある」と回答、医療機関で実際にSASと診断されていた人も1%いた。
 運転中に眠気を感じたことがあるかどうか聞いたところ、全体の40%が「経験がある」と回答したのに対し、SASと診断された人では50%、自らのSASを疑った人では67%に上った。
 SASと診断された人では41%が居眠り運転の経験があり、32%が眠気から事故を起こしそうになったり、事故を起こしたりしたことがあった。SASを疑った人もそれぞれ39%、23%だった。
 診断された人が症状を自覚したきっかけは、家族にいびきがひどいと指摘されたのが5割、睡眠中の無呼吸の指摘が27%。SASについては、全体の7割以上が「知っている」と回答した。
 「重度の眠気症状を呈する睡眠障害」がある場合は、免許の停止や取り消しの対象となるが、同庁は「治療で治るケースが多いので、まずは睡眠障害の有無を確認してほしい」としている。




SAS、ことに閉塞性~OSASの診断や治療法についてここで私が述べる必要はないでしょう。ネット検索するだけでかなりのことがわかります。

例によって私がこの記事から考えることは、少し将来におけるドライバーに対する権利の制限、事故発生時の刑事処分厳罰化です。

現状では自覚症状のあるドライバーが医療機関でSASの診断を受けたとして、わざわざ運転免許試験場や警察署に赴いて免許停止や取消処分を受けに行くでしょうか。そんなことをする人は滅多にいないと思います。

そうだとすると、次に警察は何らかの方法でドライバーに、自らがSASでないことを証明することを義務づけようとするかも知れません。しかし、国民の大部分が運転免許を取得するために、一晩のポリグラフをどこかの医療機関で受けるというのはあまりに非現実的ではあります。そうすると、自分がSASであることを知りながら、またはその可能性があると感じながら診断を受けずに免許を受けた場合の罰則や免許取消規定を作ろうとするかも知れません。或いは事故を起こした時に、危険運転致死傷罪を適用させようとするでしょう。

交通事故を減らそうという目的からすれば必ずしもはずれた方向ではないのですが、こうしてドライバーが運転免許を受ける権利の制限、また事故時の厳罰化指向に向かうとすればやはり賛成できません。

また刑法104条(証拠隠滅等)は、「他人の」刑事事件に関する証拠を隠滅等した場合に罰せられ、自分の刑事事件に関する証拠を隠滅等しても罰せられないことになっています(「期待可能性の低さ」などが理由とされるようです)。即ち自分のSASを隠したことを罰せられることはない、ということになると考えられます。

運転とSASに関してどうしたら良いか、という自分なりのアイディアがないのですが、少なくともこれをまたぞろ厳罰化や免許の制限などに結びつけて欲しくはない、と思っています。


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