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病院の独法化 [医療制度/行政]

さきがけonTheWeb 県立医療機関、独法化予算計上へ 県、3度目提案の方針

秋田県立脳血管研究センター.JPG 県は9日、県立脳血管研究センターと県立リハビリテーション・精神医療センター両病院を地方独立行政法人化するための関連予算を、6月定例県議会の補正予算案に計上する考えを示した。同日、寺田典城知事が会見で述べた。独法化準備の関連予算案は、昨年12月と今年2月の県議会にも提案されたが、いずれも削除された修正案が全会一致で可決されており、3度目の提案となる。

 寺田知事は会見で「これまでは現場への説明不足があったが、その後、各病院とも打ち合わせをしており、(独法化を)進めていきたい」と語った。県は11日に政党内協議で各会派に補正予算案を内示するため、具体的な金額などは明らかにしていない。

秋田県立リハ・精神医療センター.JPG 両センターをめぐっては、経営改善の観点から、県がより自立的で効率的な運営が可能な地方独立行政法人化への移行を提案。過去2回の独法化準備費は、移行に向けたITコンサルタントや不動産鑑定士らへの業務委託費で、2月には計2584万円が計上された。


経営改善のために、独立行政法人化するという動きは既に国立病院で行われたようです。私は病院経営学については全く何も知識がないのですが、独法化というのは行政の出先機関の経営を立て直したり改善するために優れた手段であり、伝家の宝刀であるということでしょうか。

病院に関してはどうしても気になります。病院の経営改善というと、まず真っ先に心配になるのがリストラや人件費削減です。ただでさえ医師不足、医療マンパワーの不足が問題になっている今、医師もさることながら看護職やコ・メディカル、事務職も安易に人員を削減していては健全な医療はできないと思います。

寺田知事.jpg病院の収入は差額ベッドなど保険外のものを除けば、全てが保険診療報酬ということになります。これが今厳しく頭を押さえられている訳で、経営改善ということになれば、出費を抑えるしかないと思われます。これは患者サービスの低下や現場の医療者の労働環境悪化などに繋がらないのでしょうか。

国も自治体も聖域無き改革などというかけ声はもうやめて、医療をはじめ社会保障費にもっと予算を割くべきではないかと思います。各病院の“経営”を最優先課題にして、さらに医療崩壊に拍車がかからないか心配になります。
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AKT

同感です。
アメリカ型の医療制度になって行くのでしょうか。
お金がないと医療が受けられない。
怖いです。
by AKT (2008-09-09 15:20) 

筍ENT

ご訪問ありがとうございます。

ご指摘のアメリカ型は、医療保険の民営化などで一番危惧される事態ですね。
あなたの保険ではここまでの医療しか受けられません。それ以上は自費でどうぞ。
あなたの保険ではその病院にはかかれません。こちらの村立診療所以外を受診される場合には自費でお願いします。
あなたの保険では後発品(ゾロ・ジェネリック)しか処方してもらえません。先発品を飲みたい場合は、差額を自費でどうぞ。

こんなことになりかねませんね。私にはオリックスの会長がビジネスチャンスとして日本の医療を食い物にしようとしているのではないかとしか思えませんでした。

コメントありがとうございます。
by 筍ENT (2008-09-09 22:28) 

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