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モンスター患者問題 [医療制度/行政]

毎日新聞 モンスター患者:不当要求や嫌がらせ、県立4病院で130件--昨年度 /宮崎

県立宮崎病院.jpg ◇診断に文句/緊急でもなく救急車/看護師にセクハラ

 医師や看護師ら医療従事者らに不当な要求や嫌がらせをする「モンスターペイシェント(患者)」によるトラブルが、07年度は県立4病院で130件に上ったことが県の調べで分かった。近年、教育現場で不当な要求を強引に通そうとする「モンスターペアレント(親)」が問題になっているが、医療従事者の受難ぶりが明らかになったのは初めて。

 県が、各病院での事業報告書から「対応が特に困難で、担当を外れたいと感じたケース」を抽出した。この結果、自分の想定と違う診断が出たことに腹を立てて、いつまでも文句を言う▽症状が重くないのに入院したいと要求する▽昼間の待ち時間が長いので、夜、緊急でもないのに救急車を何度も呼ぶ▽女性看護師にセクハラ行為をする--など130事例が見つかった。

 患者と医療従事者のトラブルは従来からあり、今回の調査では軽微なものは除外されている。

 県によると、他県でも同様のトラブルが報告されている。院内に「暴力は許さない」との張り紙を出す▽入院患者に「周囲の患者に迷惑をかけません」との誓約書を書かせる、といった対策を取っている病院もあるという。しかし県としては「患者と医療従事者の関係構築が一番」として、現時点ではこれらの対策には踏み込まない方針だ。【種市房子】


あなたの隣のモンスター.jpg患者と医療従事者の関係構築が一番、などと他人事のような発言をしています。しかし現状は限界ではないかと考えています。

航空機においては、キャビンアテンダントなどに狼藉を働いたり、不穏当な発言をしただけでも毅然とした対応を取ることになり、他の旅客の安全を確保しようということになったようです。

病医院においても、一人のモンスター患者/家族が自己中心的な行動を取ることによって、医療従事者のみならず、他の患者に多大な迷惑をかけていることは間違いありません。
宮崎県に限らず、全国的なレベルでモンスター患者/家族を排斥する基準を作っても良い段階に来ているのではないかと思います。

医療はかなり昔から存在しているのに対し、現代の法がそれを後追いで捉えようとするために、「医療は準委任契約と解される」などという、少し苦し紛れな記述が見られるようになっています。また医師と患者の関係をどう捉えるかも完全にコンセンサスが得られていないようです。

即ち、医師が患者に対して啓蒙、疾病について教え導くという側面もあれば、インフォームド・コンセントの上に医療を行う、対等の立場で向き合う、という場面もあります。
しかしひとたびインフォームド・コンセントが得られたら、原則として患者さんには医師の指示に従って医療を受けて頂かないと、スムーズに治療行為が進みません。もちろん段階毎に説明を繰り返し同意を得る場面は当然ありますが、これを中断させるようなモンスター的行為があった場合には、医療側がその患者や家族を強制的に排斥しても良いくらいのシステムが望まれます。

現状ではそれでも訴えられると医療側が負ける可能性もあり、及び腰になってしまいます。法的に航空機同様、病院の立場をバックアップするシステムが欲しいと思います。
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