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何をつぐなわせるの? [生活/くらし]

asahi.com 織田信成、「努力してつぐなう」 会見で飲酒運転謝罪

 酒気帯びでバイクを運転したとされるフィギュアスケートの織田信成(20)=関大3年=が27日、大阪府吹田市の関大で記者会見し、飲酒して運転したことを認め、「多くの方に応援、支援されているのに、信頼を裏切る事件を起こしてしまった。申し訳ありません。二度とないよう、自分を戒め、日々努力してつぐないたい」と謝罪した。日本スケート連盟は本人から事情説明を求め、倫理委員会で処分を決める。織田は処分が出るまで自宅で謹慎し、8月に予定していたカナダでの練習は当面見合わせる。

 会見には関大の芝井敬司・副学長、アイススケート部顧問で学生センター所長の奥和義教授も同席。説明によると、織田は26日午後6時半ごろから、奥教授や大学職員ら3人とともに、大阪市のサウナに入り、焼き肉店で食事をし、ビールと焼酎を飲んだという。午後10時過ぎに大阪駅からJR京都線に乗車したが、南草津駅まで乗り過ごし、27日午前0時半ごろ、高槻駅に到着。駐輪場に止めてあったミニバイクで帰宅しようとしたところ、大阪府警の検問で摘発された。

 織田は「飲んでから時間もたって、酔いも覚めていたので、安易にバイクに乗ってしまった」と説明した。

 芝井副学長は「大学としての処分は、織田君が所属する文学部の教授会で検討する。今後の練習などについても、スケート連盟の処分をみながら対応したい」と話した。


ニュースは少し古くなってしまいましたが、どうしても納得できず、取り上げることにしました。

素朴な疑問を持ちます。この事件に限りませんが、何か不祥事を起こすと、それがその人の本業と関係ないことであっても処分しようとする。本当に必要なのでしょうか。

例えば酒気帯び運転をしてしまった。当然運転免許停止という行政処分、罰金という刑事処分が行われます。これでさえ既に二重の処分が科されています。さらに、本業を停止させるような処分を加えるのがよくわかりません。しかもその“処分”を行うのはもはや警察とは関係のない本業に関わる団体です。

酒気帯び運転を容認するつもりも、この織田選手を擁護するつもりも全くありません。ただ、どうして三重・四重の“処分”が重ねてなされるのかが理解できないのです。

かねてから私が一人で異論を唱えている業/運過致死傷罪は、その量刑が結果責任主義を以て決定されています。私はこれも納得できていないのですが、しかし一方で、この結果責任主義と、織田選手の処分は矛盾するように思われます。
すなわち、彼は事故を起こして誰かを死傷させた訳ではない。誰かに迷惑をかけた訳でもない。検問にさえひっかからなければ、何事もなく帰宅できていたかも知れません。
もちろん酒気帯び運転そのものが交通事故のリスクを上げる、という危険行為ではあります。従ってそれ自体を罰するのは必定としても、日頃結果責任主義を声高に唱える人たちからすればどうでしょうか。織田選手は「結果」としては誰にも迷惑をかけていないのです。

上記の刑事処分、行政処分に加えて、なぜ道路交通とは無関係の帰属団体から処分を受ける必要があるのでしょうか。
おそらく日本スケート連盟と関大のメンツなのでしょう。当団体(または本学)には酒気帯び運転などをする人間はいてはならない。当団体は常に品行方正である。それを逸脱した者には処分を下す。そういう理論なのでしょう。

私には、推薦入学を禁じた高野連と何ら変わりなく見えます。そういう団体には言ってやりたい。

「何を偉そうに」


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コメント 2

一橋亜美

本当にその通りだと思います。
昨日、フィギュアスケートの日米対抗戦に織田選手が出場していないので何故かと?検索してこちらのブログをみつけた次第ですが、ミニバイクで酒気帯びで検問に引っかかったのは報道で知っていたのですが、法的に処分は受けてもまさか何ヶ月も出場停止処分やら強化選手の剥奪やら厳しい処分を受けようとは想像もしなくてびっくりしました。それからいろいろ調べてみると、確かに酒気帯びはいけないことですし法的措置は当たり前のことですが、ある種異常なところで殺人未遂と同様に否、殺人犯のように、犯罪者よばわりされ不当に誹謗中傷されているのにも驚きました。
これから織田選手がフィギュアスケートの世界で特別に頑張りぬかないと厳しい現実が待っているようで、いけない事とはいえ只一度の過失でここまで追い込む今の状況が正しい社会とはとても思えず時間のロスも考えずコメントさせてもらっています。
その反面、凶悪な犯罪者には弁護士がついて守り、盗みを働いても国が守り、とても迷走した社会だと嘆かずにはいられません。
文才もなく誤字脱字もあるかと思いますが、精一杯の思いの丈です。
気に障るところがあってもお許しくださいね。
by 一橋亜美 (2007-10-07 22:15) 

筍ENT

コメント有り難うございます。
過失による交通(をはじめとする)事故、そして事故に至っていない酒気帯び運転、必要以上のバッシングがまかり通っています。

前者には刑事罰はおかしい、と訴えて来ました。民事上の解決が被害者に対する償いの全てであり、そこへ刑事罰という国家権力が介入して来ることにずっと異を唱えています。

後者は繰り返しになってしまいますが、行政処分と刑事処分が科されています。結果的に誰にも迷惑をかけていないのに、なぜか今度は帰属団体がしゃしゃり出てきて「偉そうに」処分を下しています。
スケート協会も関大も「引っ込んでいろ」と言いたい。そう言えばスケート協会は詳しく記事を検討していませんが、会長が何やら不祥事をしでかしたのではないのでしたっけ。それに比べたら、織田選手が一体スケート協会にどういう迷惑をかけたというのでしょうか。
by 筍ENT (2007-10-09 00:37) 

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