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今や戦前 [生活/くらし]

asahi.com 「戦前と似てきた」 青森

■もの申す雑誌「北奥春秋」が座談会 自ら考える大切さ訴え 75ページ使い戦争特集組む「若者よ読んで」

 15日は62回目の終戦記念日。年々戦争体験者が少なくなるなかで、若者に戦争をどう伝えるかが課題になっている。八戸市のオピニオン誌「北奥春秋」は、「戦争はカッコいいか?」をテーマに、戦中を知る人たちによる座談会を開き、夏号に掲載した。座談会からは、「戦前と似た状況になってきた」という危機感が伝わってくる。

 座談会は、八戸工業高等専門学校の名誉教授本田敏雄さん(66)の司会で、八戸大学非常勤講師の島守光雄さん(80)、北奥春秋社社主の中居幸介さん(96)、建設コンサルタントの藤田要吉さん(80)、元八戸高校長で八戸ペンクラブ会長の堀徳郎さん(74)の4人が意見を出し合った。いずれも八戸在住かゆかりの人たち。

 島守さんは、長い不況でここ数年の間に戦前と非常に似通った状況が出てきたと指摘した。

 戦前は就職難が若者を苦しめ、特に東北では天候不順で大凶作が続き、貧富の差が拡大した。今は、正社員と派遣社員の格差、年金確保の難しさ、所得の格差が拡大し、政府は集団的自衛権を行使するため、憲法を作りかえようとしているという。

 戦前の状況について、中居さんは「貧富の差が大きく、私だけでなく、国民の多くが生活苦を打開するためにも戦争は当然だと思っていた。そんな時代だった」という。

 島守さんは「戦争はかっこいいと書いている漫画も現れて、若者の間に戦争でも起きたら(現状が良くなる)という考えが増えている」と警告する。

 こんな時代に「自分で考える」ことの大切さを訴える意見も出た。本田さんは「今は指示待ち人間が増え、考えることは知っていても、何をどう考えるかが分からない。特に若者の間に多い」と指摘した。

 「北奥春秋」は昨年6月、中居さんが「もの申す雑誌が八戸にもあっていいのではないか」と創刊した。中居さんが体調を崩し、一度は発刊をあきらめようとしたときもあったが、八戸ペンクラブが協力し継続してきた。

 夏号では、座談会など75ページに渡って戦争特集を組んだ。若者の戦争観が心配されることについて、編集に携わった島守さんは「戦争体験者が子どもや孫にきちんと伝えてこなかったから」と指摘。「今回の戦争特集は特に若い人たちに読んでほしい」と話している。

 「北奥春秋」の問い合わせは、八戸会館(0178・44・8241)へ。

戦後は終わった、と言われて来ました。しかしここまではっきり戦前と似てきたという指摘はあまりなかったかも知れません。

憲法第9条改正に賛成する声はまだ大勢を占めているとまでは言えませんが、国を守るために軍隊が必要と考えている人は多いような印象があります。
しかし、実際に戦争が行われるとどういうことになるか、自分が徴兵され、軍隊生活即ち死と隣り合わせの日々が長期に続くことをどこまでイメージしているのでしょうか。

また自分の死だけでなく、自分が担いだ銃が戦争時は相手国とは言え、他の人の生命を奪うということが実感出来ているのでしょうか。

そして自国・相手国どちらになるかわかりませんが、非戦闘地帯も攻撃を受け、無抵抗の市民が大量に殺戮されるかも知れないことがわかっているのでしょうか。

平凡な結論かも知れませんが、戦争は決して行ってはなりません。第二次世界大戦を風化させてはならないと思います。

改憲、軍国化にご執心だった安倍内閣は幸か不幸か倒れましたが、同じような動きが出て来ないとは限りません。権力が言い出す改憲には注意が必要です。


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majubijou

こんばんは^^

私は中国へ留学した際に、
南京やハルピンなど戦争の博物館がある土地へも
訪れたりしました。
やはり、自分がそういう歴史に触れてこそ、
その土地の人に対しての考えも変わったり、
親しく話してくれるだけでも、ありがたいかもしれないと
思ったりもしました。
もちろん、私を日本人だと気づかなかった中国人の数人は
“もし、ここに今日本人がいたら殴ってやりたい”
っと言っているのを耳にし、恐怖を感じたりもしました。

私は日本がしたこと、外国の人が日本にしたこと
両方のことを見つつ、やはり戦争はいけないことだと
何度も再認識することもできました。
もちろん、現地の人の今でもある冷ややかな視線も
戦争が今現代でも与えている影響を考えれば、
忘れてもいけないし、あってはいけないと思っています。

長くなっちゃいましたぁ~
by majubijou (2007-10-13 19:31) 

筍ENT

貴重な経験をご紹介頂き、ありがとうございます。

もちろん歴史の見方は、当事者である以上、どうしても客観的に徹するのは難しく、自国に都合の良い解釈になってしまう傾向はあるでしょうね。
今でも中国の人が「日本人を殴ってやりたい」と言うのも、昨今のように日本の社会の教科書から沖縄集団自決問題をねじ曲げようとしたりする動きは、同じ傾向とも言えるかも知れません。

majubijouさんのご指摘の通り、これらは戦争というものが残した、この上ない厳しいつめあととも言えるかも知れません。
コメントありがとうございました。
by 筍ENT (2007-10-14 09:06) 

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