誰に謝ってるの?-佐賀県警 [生活/くらし]
時事通信 佐賀県警、遺族と面会し謝罪=無罪確定した3女性殺害事件
佐賀県北方町(現武雄市)で女性3人が遺体で見つかり、逮捕、起訴された男性が無罪となった事件で、遺族2組が捜査経緯などの説明を求めて公開質問状を出したことを受け、佐賀県警幹部が31日夜、県警施設で遺族と面会した。
遺族によると、刑事部幹部が「無罪判決となり、真相究明できず申し訳ない。真摯(しんし)に受け止めている」などとする山崎篤男県警本部長のコメントを読み上げたという。
遺族は「県警のトップとじかに話がしたい」として、本部長による謝罪を求めている。
まるで無罪判決になったことを謝罪しているようですね。無罪判決ということは、捜査が杜撰で、容疑者にされた松江輝彦さんが冤罪を被るはめになったということであり、松江さんに土下座して謝罪しても良い話です。
他の記事を読んでも、佐賀県警は松江さんに対して一日12時間半もの取調べを17日間行い、無理矢理自白をさせたとのことです。これだけずっと拘束されて、認めろと迫られれば、全く身に覚えのない事件でも「やりました」と「自白」することになりかねません。
もちろんこうして別人を犯人と決めつけ、その間真犯人を捜す努力を怠った点で、被害者の家族に謝罪することはわからないではありません。
先の記事にもあった、身内隠蔽体質の佐賀県警を庇うつもりは毛頭ありませんが、ちょっと医療行為と共通しているのは、治療や犯人捜査において「最大限努力」はすべきであるものの、必ずしも最良の結果を得られるとは限らない点です。
従って最良の結果が得られない時に医師を訴えるのは正義に反するのと同様、事件が迷宮入りになってしまったこと事態を糾弾されるのは正当ではないと思います。
被害者遺族の人たちの心情はわかりますが、県警本部長に出て来させて謝罪させるのはちょっと行き過ぎのようにも思います。
それより繰り返しになりますが、肝腎の、濡れ衣を着せられた松江さんに、県警はきちんと謝罪をしたのでしょうか。そちらの方が数段大切なことと思います。
>肝腎の、濡れ衣を着せられた松江さんに、県警はきちんと謝罪をしたのでしょうか。
同感ですね。死刑求刑ですから松江さんは相当のプレッシャーを持っていたはずです。
by kc (2008-01-24 19:31)
本当にそう思います。
身に覚えのない罪を着せられ、死刑の恐怖にさらされるという、想像もつかないような苦しみに耐えて来た松江さんに対して、最大限の謝罪があってしかるべきですね。
こういう点に関しても、報道記事を読む側の想像力を働かせる必要があるように思います。
コメントありがとうございます。
by 筍ENT (2008-01-25 01:30)