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産科医療崩壊・滋賀の調査 [医療事故]

京都新聞 産科医2割が「辞めたい」  滋賀医科大生が県内調査

 滋賀医科大(大津市)の学生グループがこのほど、県内の全産婦人科医師を対象に行った意識調査で約2割が「辞めたい」と答えたことが分かった。産科医不足による職場環境の過酷さや事故が起こった際の訴訟リスクの高さなどが主な理由。一方で、医師の中で産科医が占める割合よりも多くの学生・研修医が「なりたい(なってもよい)」と答えており、学生らの意欲が産科医不足解消につながっていない現実が浮き彫りになった。

 医師不足解決の手掛かりを得ようと、田近映子さん(28)ら4年生6人が調査し、高橋健太郎特任教授と垰田和史准教授が指導した。産科医130人、同医大生・研修医666人、大津市と高島市の6歳未満の幼児を持つ母親500人にアンケート形式で尋ねた。回答率は医師58%、学生・研修医64%、母親59%。

 ■激務、訴訟リスク高く

 医師の17・4%が「辞めたい」と回答し、主な理由は「自分の時間が短い」「訴訟のリスクの増大」が58・3%と高く、「精神的苦痛」が41・7%で続いた。

 産科医不足の理由について、「激務」84・3%、「訴訟リスクの増大」82・9%、「マスコミの偏った報道」52・9%などが影響しているとし、解消策は「労働条件の改善」73・2%、「訴訟リスクの軽減」70・4%、「市民へのPR」59・2%を挙げた。

 一方で、県内の全医師に占める産科医の割合は約5%だが、学生や研修医は18%が産科医への意欲を示した。志望理由は「やりがいがある」60%、「興味がある」55%が高く、ほかに「女性に向いているから」「使命感」なども挙がった。さらに志望する学生・研修医の70%近くが「県内で働いてもいい」と答えた。

 「次の子どもの出産に不安を感じるか」との問いに大津市の主婦の20・6%が「不安がある」と答えたのに対し、地元の公立高島総合病院が一時期、分娩(ぶんべん)取り扱いを休止した高島市では64・8%が「不安がある」と答え、出産に対する危機感に温度差があった。

 こうした現状に対し、学生グループは、▽訴訟リスクを減らすためにマスメディアなどを通じて正しい産科医療の現状や知識を市民に伝える▽産科医の激務や待遇を改善する▽女医が働き続けられる環境を整備する-ことを提案している。

このニュース記事に何もコメントを付け加えなくても殆ど今の産科医療崩壊の姿が言い尽くされていると思います。
産科医不足の理由として挙げられた「激務」は、産科医の「立ち去り方サボタージュ」による人員の減少による二次的な結果であり、本質は「訴訟リスクの増大」「マスコミの偏った報道」です。

やっと無過失補償などが議論されるようになりましたが、依然検察が意地を張っている福島県大野病院の刑事訴訟事件なども暗い影を落としていると思います。

何より患者のために身を削っている産科医を、分娩の結果が最良でなかったことを理由に訴えたり警察・検察に刑事訴追を求めることが原因です。

それでもまだ産科医をむやみに訴える人がいる限り、産科医は絶滅危惧種状態が続くでしょう。医療崩壊は間違いなくこうして訴訟を起こす人たちが作ったものです。


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