不毛な刑事訴追-明石砂浜陥没事件 [医療事故]
時事通信 検察側、無罪破棄求める=女児死亡陥没事故の控訴審-大阪高裁
兵庫県明石市で2001年、人工砂浜が陥没し、4歳女児が生き埋めとなり、5カ月後に死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われ、一審神戸地裁で無罪とされた国土交通省と市の職員ら4被告の控訴審第1回公判が18日、大阪高裁(片岡博裁判長)で開かれた。検察側は控訴趣意書で「被告らは砂浜の各地で陥没が発生していることを認識しており、事故の可能性は予見できた」と指摘。一審判決は事実誤認として、破棄を求めた。
弁護側は現場付近の地表には異常がなく、事故の予見は不可能だと主張した。
4人は元国交省姫路工事事務所工務1課長の梶勲被告(64)、元明石市土木部海岸・治水担当参事の青田正博被告(63)ら。
この事故に関連した2005年8月の記事を下に示します。
共同通信 女児死亡の砂浜陥没で示談 明石市、国8800万賠償
兵庫県明石市の大蔵海岸で2001年12月、人工砂浜が陥没、東京都中野区の金月美帆ちゃん=死亡当時(5つ)=が埋まり死亡した事故で、明石市と国が計約8800万円の損害賠償を支払うなどの内容で27日、遺族と示談が成立した。 示談書に調印した美帆ちゃんの父一彦さん(35)は「1つの通過点を迎えたと思う。10年、20年たっても担当者の意識が変わらないよう安全管理に取り組んでほしい」と話した。 遺族側は(1)事故原因の究明(2)再発防止に向けた安全管理(3)組織としての謝罪--などを示談の条件として提示。 これを受け、事故当時の市長を含む明石市と国土交通省の関係職員が今年7月、遺族に面会し謝罪した。
今はむしろ医療事故でさかんに議論されています。このような場合に個人の刑事責任を追及することに一体何の意味があるのか。
自然界ではなく、誰かの手の入った構造物の中で事故が起きました。その構造に問題があり、事故を予見しうる所見もあったかも知れない。そして事故が現実に起きて、犠牲者が出てしまいました。
管理者は謝罪し、遺族との示談も成立し、再発防止(に向けての努力)を約束しました。
なぜここで終わらないのでしょうか。
ここで検察がまた出て来ます。元国交相の役人たち、他の色々な事件もあり、イメージとしてあまり庇おうという気は起きない可能性もあるかも知れません。しかし今回の件については、彼らを刑事訴追することは無意味であると思います。彼らを有罪にしたて、懲役・禁固刑か罰金刑に処して、一体誰が喜び、誰のためになるのでしょうか。単なる検察の意地張りにしか見えません。
こういう業過致死傷罪に血眼になるヒマがあるのなら、もっと巨悪(もちろん故意犯の)を告発することにエネルギーを使うべきでしょう。
こんな裁判をやっているようでは、医療事故調試案で、刑事立件は謙抑的に、などという文言が入っていても、全く信用できません。今までと変わらず、病院に踏み込んで医師を逮捕に来るのでしょう。
以前にも書きましたが、こういうことが続くのなら、起訴した被告人が無罪になったら、検察・警察の担当者は業務上過失致死傷罪で今度は自分たちが裁かれるべきです。
兵庫県明石市で2001年、人工砂浜が陥没し、4歳女児が生き埋めとなり、5カ月後に死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われ、一審神戸地裁で無罪とされた国土交通省と市の職員ら4被告の控訴審第1回公判が18日、大阪高裁(片岡博裁判長)で開かれた。検察側は控訴趣意書で「被告らは砂浜の各地で陥没が発生していることを認識しており、事故の可能性は予見できた」と指摘。一審判決は事実誤認として、破棄を求めた。
弁護側は現場付近の地表には異常がなく、事故の予見は不可能だと主張した。
4人は元国交省姫路工事事務所工務1課長の梶勲被告(64)、元明石市土木部海岸・治水担当参事の青田正博被告(63)ら。
この事故に関連した2005年8月の記事を下に示します。
共同通信 女児死亡の砂浜陥没で示談 明石市、国8800万賠償
兵庫県明石市の大蔵海岸で2001年12月、人工砂浜が陥没、東京都中野区の金月美帆ちゃん=死亡当時(5つ)=が埋まり死亡した事故で、明石市と国が計約8800万円の損害賠償を支払うなどの内容で27日、遺族と示談が成立した。 示談書に調印した美帆ちゃんの父一彦さん(35)は「1つの通過点を迎えたと思う。10年、20年たっても担当者の意識が変わらないよう安全管理に取り組んでほしい」と話した。 遺族側は(1)事故原因の究明(2)再発防止に向けた安全管理(3)組織としての謝罪--などを示談の条件として提示。 これを受け、事故当時の市長を含む明石市と国土交通省の関係職員が今年7月、遺族に面会し謝罪した。
今はむしろ医療事故でさかんに議論されています。このような場合に個人の刑事責任を追及することに一体何の意味があるのか。
自然界ではなく、誰かの手の入った構造物の中で事故が起きました。その構造に問題があり、事故を予見しうる所見もあったかも知れない。そして事故が現実に起きて、犠牲者が出てしまいました。
管理者は謝罪し、遺族との示談も成立し、再発防止(に向けての努力)を約束しました。
なぜここで終わらないのでしょうか。
ここで検察がまた出て来ます。元国交相の役人たち、他の色々な事件もあり、イメージとしてあまり庇おうという気は起きない可能性もあるかも知れません。しかし今回の件については、彼らを刑事訴追することは無意味であると思います。彼らを有罪にしたて、懲役・禁固刑か罰金刑に処して、一体誰が喜び、誰のためになるのでしょうか。単なる検察の意地張りにしか見えません。
こういう業過致死傷罪に血眼になるヒマがあるのなら、もっと巨悪(もちろん故意犯の)を告発することにエネルギーを使うべきでしょう。
こんな裁判をやっているようでは、医療事故調試案で、刑事立件は謙抑的に、などという文言が入っていても、全く信用できません。今までと変わらず、病院に踏み込んで医師を逮捕に来るのでしょう。
以前にも書きましたが、こういうことが続くのなら、起訴した被告人が無罪になったら、検察・警察の担当者は業務上過失致死傷罪で今度は自分たちが裁かれるべきです。
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