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鉄道事故-ヒヤリハット [医療事故]

読売新聞 三重・三岐鉄道で列車1両が脱線、けが人なし

三岐鉄道東藤原脱線.jpg 8日午前7時45分ごろ、三重県いなべ市藤原町東禅寺、三岐鉄道三岐線東藤原駅構内で、近鉄富田駅発西藤原駅行き列車(2両編成)の先頭車両が脱線した。

 通学途中の小学5、6年生の姉妹2人が乗っていたが、けがはなかった。

 国土交通省鉄道局安全監理官室と県警いなべ署などの発表によると、列車は線路のポイント部分で脱線した。台車が前後に2軸ずつあり、前の2軸が線路を外れたという。国交省航空・鉄道事故調査委員会が調査官を派遣し、事故の原因を調べる。

産経新聞 列車が踏切進入中、遮断のさお上がる 東急池上線

雪が谷大塚踏切.jpg 7日午前9時13分ごろ、大田区南雪谷の東急池上線雪が谷大塚駅に隣接する雪が谷大塚1号踏切で、列車が踏切に進入した直後に遮断のさおが上がる事故があった。東急電鉄によると、踏切には数人の歩行者がいたが、列車の進入が先だったため横断する人はなく、けが人もなかった。

 東急電鉄によると留置線に入庫する回送列車の運転士(44)が踏切手前の信号が赤だったのに踏切に進入した。信号係(55)も信号が黄色から赤色に切り替わったことを運転士に連絡していなかったという。


7月の同じ日のニュース記事です。それぞれ三重と東京で、死傷者の発生しなかった鉄道事故、いわばヒヤリハットケースと言えると思います。

こうしたヒヤリハットは本当に貴重と思います。人的被害がまったくなく、しかし今後の事故防止に資する多くの問題を提供してくれます。これは鉄道に限らないことで、医療の現場でも問題になります。

国交省航空鉄道事故調.jpg医療の現場では、匿名または当該医療者に決してペナルティを与えないという約束で、こうした報告を集めます。以て事後の医療事故の発生を予防する貴重な資料にするためです。

今回のニュース記事で懸念されるのは、三岐鉄道の保線係や運転士など、事故に関係した人を糾弾し、罰を与え、以て解決、などということが行われないか、という点です。東急池上線はもっとはっきりしており、運転士と信号係を処罰して一件落着などということを行わないかということです。

こうした個人を処罰しても何も将来に役立つことはありません。同じ事故を防止するのに貴重なチャンスを失ってしまうことになります。
例えば後者、東急池上線のケースでは、信号無視して踏切に列車が進入しても、踏切は必ず閉まった状態にする、と言ったシステムを構築すれば事故は防げるはずです。こうしたヒューマンエラーつぶしを検討するべきだろうと考えます。

この2つの事故で、もし死傷者がいたら、と思うとぞっとします。事故自体もですが、事後警察が当事者を連行し、事故防止には何も資することのない業過致死傷罪の裁判が行われ、彼らはただのスケープゴートとなってしまうのです。

今一度、事故後の個人糾弾の是非を考えて頂きたいと思っています。
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