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ミスと罰 [医療事故]

毎日新聞 <JR東海>速度超過隠す? 運転士処分検討

大高.jpg JR東海の20歳代の男性運転士が今月2日、速度超過の運転ミスをした後、運転室内から運転状況を記録したICカードを抜き取っていたことが9日分かった。同社はミスを隠そうとした可能性があるとして、処分も検討している。

 同社によると、運転士は名古屋発武豊行き快速列車に乗務し、2日午後4時過ぎ、武豊線石浜駅(愛知県東浦町)に停車する際、約40メートル手前に止まるミスを犯した。運転士は事実関係を同社に報告。ICカードを調べたところ、共和駅(同県大府市)より手前の運転記録がなかったため、運転士に確認すると、東海道線大高-共和駅間で制限速度120キロの区間を6キロ超過運転し、その後、共和駅でICカードを抜き取ったことを認めた。

 同社は「ミスの報告は大原則。再発防止のため、すべての乗務員に注意を促した」と話している。【浜名晋一】


自動車における飲酒運転事故、轢き逃げと同じ構造なのではないかと思い取り上げました。
飲酒運転事故と違って、重大な結果を招いてしまった訳ではありませんが、その後のペナルティを恐れて咄嗟に隠蔽・逃亡を図ってしまったのではないかと想像します。

武豊線石浜駅.jpg自動車飲酒運転についても、厳罰化は誤った方向であり、被害者救護に何らかのインセンティブを付加して、ドライバーをそう仕向ける方が、轢き逃げを減らし被害者救命の可能性を高めるはずだと主張して来ました。
本ニュース記事で、運転士が運転記録を隠蔽しようとしたと言うことは、この速度違反運転に対し過重なペナルティが課されていたのではないかと想像します。本当の注意、教育、再発防止であれば良いのですが、JR西日本であったような日勤教育や、場合によってリストラの口実にされてしまったりするのではないかと懸念します。

危険を伴う業務にあって、ミスに対して厳罰を用意しておくことは、ミスの誘発を決して防止しません。隠蔽や逃亡を招くだけです。これは医療、あらゆる交通、その他の業務に共通して言えることだと思います。
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きゅんぱち

おっしゃるとおりで、罰則やペナルティに係る規定の運用方法に問題があるんだと思います。
同じミスをしたとしても、正直に過失があったことを報告した場合と、虚偽の報告をした場合とで結果的に罰則内容が同じであれば、虚偽の説明をしたほうが気がラクだという錯覚を起こしてしまうからです。
ですから、正直に報告したらば会社は従業員が起こしたミスについてかばいますよと言うレクチャーをすれば、この手の不祥事は相当防げると思いますね。
by きゅんぱち (2009-04-21 02:01) 

筍ENT

ご訪問ありがとうございます。

ご指摘の通り、正直な報告があればミスも擁護するとか、罰しない、ということを決めておけば、正しい報告があがってきますね。虚偽の報告はそうは行かない、という風にすれば‥。

そうした運用が望まれますね。

コメントありがとうございます。
by 筍ENT (2009-04-21 02:35) 

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