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交通事故の責任と道路構造 [車/バイク]

東京新聞 溝口陸橋下り車線で事故多発 渋滞情報で追突防げ/神奈川

溝口陸橋1.jpg 国道246号の溝口陸橋と呼ばれる高津区の高架橋に、わずか三百メートル先の渋滞を伝えるシステムが導入される。山なりの陸橋の下り坂で事故が多発しているため、高津署などが開発した。短い区間の「渋滞情報」は珍しく、県内では初めての試み。四月からの運用を目指し、二月中にセンサーや電光掲示板などが設置される。 (酒井博章)

 東京から国道246号を進み、多摩川を越えると間もなく溝口陸橋に差しかかる。この下り車線が高津区内有数の事故多発ポイントだ。二〇〇七年十二月には、大型トラックに追突した軽トラックの運転手が死亡する事故もあり、この年には四十三件の人身事故が発生。昨年も、七月に車両五台による玉突き事故が起こるなど、事故が頻発した。

 その七割以上が渋滞が原因の追突事故という。陸橋の傾斜角度は約五度で見通しが悪く、頂上から下りに転じてすぐに追突する車両が後をたたない。陸橋を下ってすぐ「切通し交差点」があり、信号待ち渋滞が起こりやすいのに上り坂からは気づきにくいためだ。交差点には国道の両脇にある側道も合流するため、さらに渋滞を加速している。

 同署は昨年三月に国土交通省横浜国道事務所と協力し、陸橋の渋滞情報を知らせるシステムの開発に着手。

溝口陸橋2.JPG 「切通し交差点」から手前約五十メートルの中央分離帯にセンサーを設置し、さらに三百メートル後方の陸橋の上り坂付近に電光掲示板を設け、渋滞時に「渋滞注意」「追突注意」などと表示して注意を促すことにした。恒常的な看板より、最新の情報を反映した電光掲示板が注意喚起に効果があるためという。

 高速道路などで活用されている渋滞情報システムは二-五キロ先の情報を伝えるが、今回考案されたのは、全長約五百メートルの陸橋で、終点の渋滞を頂上付近に知らせる“陸橋限定”の異例の情報システム。二月上旬から設置工事を始める予定で、同署などでは「陸橋での事故が半減するのでは」と期待している。


この陸橋を利用したことがあるのでわかります。勾配がきついので、オーバーパスの頂上の先が見通せるところで、突然自分の前に、停車している車列の最後尾が現れることがあります。追突事故の温床になる可能性は高いと思われます。

溝口陸橋3.JPGさてここで考えてしまいます。こうしてこの溝の口陸橋には電光掲示板が設置されることになりました。これで事故が減ることを期待できると思われます。
逆に考えると、今まで事故が起きていた責任の一端は道路構造にある訳で、警察もこれを認めた形になります。

追突事故を起こした車が、被追突車両に民事上賠償を行います。多くの場合対人・対物保険から支払うことになります。しかし事故が人身事故となった場合、行政処分や刑事訴追が待っています。
これまでここの陸橋でこうした処分を受けて来たドライバーの立場はどうなるのでしょうか。事故の全ての責任を追わされ、厳しい刑事処分を受け、免停~免消処分を受けて来たかも知れません。しかし警察が後から道路構造について欠陥を認めた形になった訳です。

この陸橋に限りません。全ての交通事故において、責任を全てドライバーに負わせることは正しくないと考えます。
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きゅんぱち

>処分を受けて来たドライバーの立場はどうなるのでしょうか…

う〜ん、難しい判断を迫られそうですね。
先生のおっしゃるように

>警察が後から道路構造について欠陥を認めた形になった

こと自体はたしかに否定できないところではありますけどもねぇ…。
ひとつ素朴な疑問なのは、では、警察の視点のみならず
「道路構造の欠陥があるから100%事故になっているという因果関係が、どう立証されているか」
というところです。
というのは、もし100%となると、これはこのオーバーパスも含めた国道246号溝口バイパスそのものを付け替えなければならないことになりますよね。

こういう渋滞予測情報システムがあろうとなかろうと、あるいはいつもこの区間を利用しようとしていまいと、事前に危機予測ができる運転者はこういうシステムがなくても事故を起こさないわけです。
状況的にオーバーパスの向こう側で渋滞が起こっていることを再現して100%の確率でここを通過する車輌が同じ事故を起こすわけではない、すなわち誰でも事故を起こすわけではないですから、事故を起こした運転者に、必ずなんらかの原因はあるわけですよね。
犯罪的に車検を通していないクルマが事故ったケースもあるでしょうし、車検を通していても整備不良であったというケースもあるでしょうし。

習慣的に、こういう見通しの悪いオーバーパスを通過する際は最低限アクセルペダルを踏まないことですな。
減速せずともブレーキペダルに足をかけていれば大正解。
これをやらないで通過しようとすれば、当然のごとく事故率は上がると考えられます。
それと、前後区間の道路混雑状況の断続的な変化も総合的に斟酌するとなりますと、単に警察が道路構造の欠陥を認める対策に打って出たと言っても
「いままでに処分を受けて来たドライバーの立場」
がどうとでも変わるということは、先生には大変恐縮ですが、いささか考えにくいところではあると思います。
by きゅんぱち (2009-05-11 12:02) 

筍ENT

ご訪問ありがとうございます。

指摘して頂いた点はもっともで、大半のドライバーは事故を起こしてこなかった訳ですね。しかし、道路構造にも問題があったから事故の発生が多かったのも事実のようです。

従って全責任をドライバーに問うのも、全責任を道路管理者に求めるのも違うと思ってはいます。
ただ、こうしたケースでは、道路に問題があったとしても、やはりそれを見越したドライバーの運転に問題があるのだ、として、道路管理者側が責任を認めて来なかったことが気になるのです。

例えば車対車の事故が起きると、過失配分が8:2とか9:1などと決められます。そういう言い方をすると、このオーバーパスで起きた事故は、例えば少し動いていた前車両、追突した車両、道路管理者の責任配分が1:7:2などということになり、道路管理者にも賠償責任の一部があっても、と考えた訳です。

上記は民事の話ですが、刑事処分、そして行政処分を受けたドライバーがいたとしたら、この道路構造を勘案して処分をその分軽くされても良かったのではないか、という風に考えました。

そういうわけできゅんぱちさんのご意見に反対なのではなく、道路構造に起因した要素を、刑事・民事・行政処分に反映させるべきではなかったのだろうか、という私見でした。

コメントありがとうございます。
by 筍ENT (2009-05-11 14:12) 

連続婦女暴行魔 中島大士

愛媛県今治市波止浜169在住の中島大士(なかしまたいし)は暴走族今治連合に所属する暴走族です。
彼らは少女を車で拉致して暴行を加えては、写真を撮り、自分たちには関東連合がバックについていると言って脅します。
そして、被害者の周囲で執拗に暴走を繰り返し、恐怖を与えて口封じをし、再び暴行に現れます。
今治連合の暴走族中島大士に気を付けて下さい。

by 連続婦女暴行魔 中島大士 (2015-12-24 03:10) 

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