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キレる人たち [生活/くらし]

産経新聞 親切をあだで…救急隊員や鉄道職員への暴力行為が増加

 けが人を搬送中に救急隊員が殴られたり、終点で寝ていた乗客を起こした駅員が暴行を受ける-。こんな親切をあだで返すような理不尽な暴力が後を絶たない。加害者の大半が泥酔した“大トラによる犯行”だが、傘を振り回して鼻の骨を折られるなど悪質なケースも目立つ。消防関係者は「泣き寝入りすれば暴力はエスカレートする。法的手段に訴えるなど、強い態度で臨まざるを得ない」としている。(伊藤真呂武)
 ■PTSDも
 今年5月、中野区のコンビニエンスストアで、男が頭から血を流して倒れているとの通報で、東京消防庁の救急隊が現場に駆けつけた。横たわっていた男を救急車に担ぎ込むと怒り出し、外に出て傘を振り回したため、救急隊員の鼻にあたって骨が折れた。
 8月には江戸川区で、駅で酔っぱらって転んだ男を救助に向かった救急隊員が殴られ、目の下を骨折する重傷を負っている。
 東京消防庁によると、こうした救急隊員への暴力や救急車を損壊させるなどの妨害行為は、今年に入ってすでに35件(今月21日現在)。このうち、救急隊員に暴力を振るったケースは9件に上る。妨害行為は平成11年ごろから増加傾向で、17年には48件(暴力は18件)、18年に46件(同19件)で、今年も同程度の件数に届く見込みだという。
 妨害行為の加害者の7、8割が酒を飲んでいるのが特徴だ。東京消防庁救急指導課の竹内栄一係長は「酔った負傷者は酒のせいで理性を失っており、傷の程度を確認したり、脈拍を取ったりするだけでもひと苦労だ」と嘆く。
 暴力を受けた後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など精神的ダメージを負い、救急隊をはずれる職員もいるという。このため、東京消防庁は示談が成立した場合などを除き、ほかはすべて傷害や暴行罪などで刑事告訴しており、有罪判決が出されたケースも少なくない。
 ■駅員も被害
 「ガードマンを増やし、巡回を強化しているが、暴力行為は一向になくならない。犯罪であることを肝に銘じてほしい」(JR東日本)
 JRなど鉄道各社でも駅員や乗務員に対する暴力に頭を痛めている。JR各社や大手私鉄などが加盟する日本民営鉄道協会によると、駅員や乗務員への暴力行為は18年度で665件あった。17年度から43件減ったが、16年度よりは100件以上増えている。

 JR東日本管内では9割近くが首都圏に集中し、新宿、池袋、東京など繁華街を抱えるターミナル駅ほど被害が多いという。こちらも加害者の8割が飲酒者。「終点で眠っていた乗客を起こしたら後ろから殴られた」「自動改札を乗り越えた乗客を注意したら殴られた」など悪質なケースが多いという。
 JR各社や大手私鉄などは、全国の駅や車内に暴力防止を求めるポスターを張ってマナー向上を訴えている。
 こういった理不尽な暴力の蔓延(まんえん)について、赤塚行雄・中部大名誉教授(社会評論)は「何でも金を出してサービスを受けられる時代になり、人に助けてもらって感謝する意識がなくなっているのではないか。周囲が幸せで自分だけが不幸という疎外感を持つ人は、ちょっとしたきっかけで感情を爆発させることも考えられる」と話している。

“キレる”人たちが増えている原因は、教育など社会環境に主な原因があるのか、よく言われるように、カルシウムやマグネシウム摂取不足が脳神経に影響を及ぼしているのか、神経内科学、精神医学、社会学的アプローチがまだまだ必要かと思います。実際に境界型等のパーソナリティ障害の人も増えているのかも知れません。

ニュース記事にもあるように、それ以上に飲酒の影響も大きいようですね。道路交通ではあれだけ厳罰化を声高に叫び法律まで変えてしまったのに、それ以外の飲酒にはまだずいぶん寛容なようです。
もちろん飲酒そのものを罰する必要はありませんが、それが原因で他に迷惑をかけた時に、少なくとも酩酊を免罪符にすることはないと思います。通常通りの民事・刑事処理を行うべきなのだろうと思います。

そしてこれが医療にも及んでいると聞きます。最近医師や看護師が殴られる、暴言を浴びせられるなどの例が増えているようです。最近では珍しいケースですが、医療機関側がこうした患者を訴えて賠償させる例まで出現しました。

こうした人たちの増加の原因に戻って、医学的なアプローチはすぐには結論が出ませんが、社会的にちょっと考察してみました。
生活にかかる費用‥上記の場合は鉄道の運賃、救急車で運ばれた帰りのタクシーの値段、医療費自己負担の値上げなど、収入と比べて相対的な出費の増大が、サービスの対価は払っているのだから、オレを丁重に扱え、という意識に結びついているのかも知れません。

古い話ですが、NTTの電話番号案内(104)は昔は無料でした。私も時々利用していた時は、番号調べしてもらったあとオペレータの人に「お世話様でした」と必ずひとこと礼を言っていました。有料化されてからは何だかそれを言う気になれなくなったのを覚えています。ちなみに今はどうしても必要な場合はなるべくエンジェルラインで検索していますが‥。

こんな例に引き寄せて考えるのが適切かどうかわかりませんが、やはり他の人に「お世話になった」という感覚が得られない社会状況になって来たということも一因なのかも知れない、と考えています。


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majubijou

最近は、
人がすぐに変身してしまうというか、、、、
我慢をできないといいますか、
本当よくわからない世の中ですね。
親切をして殺されてはかないません^^;
なにもしてないのに、殺される世の中に
日本がなりつつありますが・・・・
どうしてこうなっていってしまったのでしょうか。。

ちなみに私の母は番号案内をしていましたが、
小学校時代、母が恋しくいつも電話をしていた
思い出がよみがえりました^^
by majubijou (2007-12-16 19:54) 

筍ENT

精神科領域に「境界型パーソナリティ障害」という概念があります。対人関係において、ある程度距離の縮まった相手に対し、極端な見方しかできなくなってしまうというものです。
ある時は相手を大いに評価し、好意を表明したかと思うと、急激に相手を攻撃にかかる、暴力までふるうことがある、というものです。
こうした人が増えているとも言われ、困ったことに有効な治療もありません。病気というより、育って来た環境によって形成されてしまう人格なのでしょうか。
社会的な考察が必要なのでしょう。

お母様の、ちょっとロマンチックなご様子、今度majubijouさんのブログで少し詳しく聞かせてください。

コメントありがとうございました。
by 筍ENT (2007-12-17 00:26) 

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