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業/運過致死傷容疑者ますます地獄へ [医療事故]

時事通信 「被害者」参加し求刑も=全国初の模擬裁判-千葉地裁

千葉地裁前.jpg 犯罪の被害者や遺族が刑事裁判で直接質問や求刑ができる「被害者参加制度」が年内に始まるのを前に、模擬裁判が27日までの2日間、千葉地裁で開かれた。同地裁によると、被害者参加の模擬裁判は全国初。司法修習生が遺族役を務め、検察官の隣に座り、弁護士を通じて被告に質問したり、求刑意見を述べたりした。
 裁判員制度に備えた模擬裁判に取り入れる形で実施され、裁判員役に選ばれた市民6人と現役の検察官、弁護士らが参加。農業の男性が飲酒運転で男性1人を死亡させ、危険運転致死罪に問われたという設定で進んだ。
 死亡した男性の妻役は涙ながらに「絶対に被告を許せない。厳罰を望んでいる」と陳述。検察官が懲役6年を求刑した後、弁護士は「遺族の気持ちは癒えない」と訴え、遺族側は同罪の最高刑の懲役20年を求めた。
 評議の末、出された結論は懲役6年。裁判員役の千葉市の男性(65)は、遺族の訴えについて「同情の余地はあっても判断は左右されなかった」と述べた。


被害者支援のこれから.jpgいよいよ恐怖裁判が始まります。
この模擬裁判でも過失犯が取り上げられ、検察の隣に座った遺族が被告に厳罰を求める発言をしています。
最終的にはこの模擬裁判では遺族の訴えに判断は左右されなかった、としていますが、実際の裁判ではどうなりますか。

以前にも何回か取り上げました。被害者や遺族などが検察と一緒になって被告を糾弾する。被告も自分を守る権利がありますから、被害者に批判的な発言をせざるを得ない。そうするとその被告の発言に傷つく、などとして、ますます被告の発言を封じ込める動きが出て来ないとは限りません。
また、今まで判事のみが有罪・無罪、そして量刑を決めていたところ、素人裁判員が結果責任主義にすっかりとらわれて、過失犯でも厳罰を、という動きが加速することは想像に難くありません。

故意犯でも厳罰化の傾向が見られ、過失事件でも業/運過致死傷罪容疑の被告はますます地獄に堕ちる可能性が出て来ました。
ドライバーも、医療者も、遊園地の管理者も、ひとたび事件がおきれば、その過失の内容ではなく、結果のみをもとに、とんでもない量刑を下される危険があります。

イヤな裁判になっていく予感がします。私は被害者参加も裁判員も断固反対です。
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