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くも膜下出血は病院に駆け込めば必ず助かるんです(?) [医療事故]

時事通信 業過致死で送検の医師不起訴=くも膜下出血患者死亡-長野地検支部

佐久総合病院.JPG JA長野厚生連佐久総合病院(長野県佐久市)で、くも膜下出血の疑いがあるにもかかわらず適切な検査を行わず患者を死亡させたとして、長野県警が業務上過失致死容疑で書類送検した男性医師(29)について、長野地検佐久支部は26日、嫌疑不十分で不起訴処分とした。
 一般に、くも膜下出血が疑われる患者は再出血を防ぐため、一定時間安静を保つ。同病院では安静時間を6時間とし、この間手術は行わない。地検は、初診時に医師がコンピューター断層撮影装置(CT)で検査をしたとしても手術は行えなかったことから、CT検査を行わなかった不作為と死亡に因果関係はないと判断した。
 また、患者が訴えた症状にはくも膜下出血特有の症状と見受けられないものもあったため、医師がくも膜下出血と予見できる可能性もなかったと判断した。


長野地検佐久支部.jpgそもそも長野県警の「くも膜下出血の疑いがあるにもかかわらず適切な検査を行わず患者を死亡させた」というのが不可解ですね。何やら適切な検査を行うと患者は助かったかのような言い方です。

くも膜下出血はかなり致命率の高い疾患であり、手術を行うのは再出血を予防し、更なる脳のダメージを防ぐためのものであり、それを誤解している患者さんや遺族、警察が手術をしないことが患者の不幸な転帰の原因などと考えているのではないかと想像します。

「医療崩壊」の小松秀樹氏の掻かれたように、病院に行けば助かるのがデフォルト、それがうまく行かなかったのは医療者のせいだという、誤った認識が広がっているために、本ニュース記事のような馬鹿げた書類送検がなされてしまうのではないかと思います。

さすがに検察が不起訴としましたが、ここでまた馬鹿げた検察審査会の不起訴不当決定などが起きないことを望みます。

不幸な結果は何でもかんでも医療者のせいにして、賠償を取れるなら取ってやろう、そういう風潮が台頭して来ているのなら、それはアメリカのイヤな部分だけの輸入とも見えます。
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