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SASと自動車事故の刑事責任 [診療]

asahi.com 危険運転致死罪の被告に無罪判決 「無呼吸症の可能性」

SAS.gif 大型トレーラーで交差点の赤信号を無視し、自転車で横断中の男性(当時46)をはねて死亡させたとして、危険運転致死罪に問われた名古屋市中川区高畑1丁目、会社員荒浪裕之被告(45)に対し、名古屋地裁豊橋支部の伊東一広裁判長は5日、無罪(求刑懲役8年)を言い渡した。

 伊東裁判長は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の影響で眠りに落ちた可能性が否定できない」と述べ、故意に赤信号を無視したとまでは言い切れず、危険運転致死罪を証明できないとした。

 荒浪被告は3月5日午前7時過ぎ、愛知県豊橋市内の国道1号で大型トレーラーを運転中、赤信号を無視して交差点に進入し、自転車で横断していた男性をはねて死亡させたとして起訴されていた。

 判決で伊東裁判長は、赤信号を確認してから交差点までの約100メートルにわたって加速も減速もしなかった行動を指して「信号無視する者の行動としては不自然」と指摘。SASの影響の可能性を否定できないとした。荒浪被告は07年7月の検査でSASが疑われ、今年2月に受診した再検査の結果、SASと診断されていた。

 名古屋地検豊橋支部は「意外な判決だ。(控訴については)判決内容を詳細に検討し、適切に対応したい」と話した。


名古屋地裁豊橋支部.jpgいったいどこが意外な判決なのでしょうか。ドライバーにSASという疾患が認められた。過失で事故を起こしたのではなく、病気で引き起こされてしまったものです。

もちろん被害にあった自転車の男性にしても何の手落ちもない訳で、相応の民事解決を図るべきだし、既にそれは終了しているのかも知れません。

検察はいくら仕事とは言え、どうして事故の当事者を犯罪者に仕立てて刑務所に送り込むことにそこまで必死になるのでしょうか。このトレーラーのドライバーが受けるべきなのは、刑罰ではなく、SASの治療です。放置すれば循環器疾患等で死亡率が上がり、寿命を高確率で縮めます。持続的陽圧呼吸や手術、その他の治療で、健康的な睡眠と日中の健全な生活を取り戻させる必要があります。

これを無理やり刑務所に送り込み、剰えこのドライバーから治療の機会を奪い、早死にさせることに血眼になるのはやめませんか。

そうでなくてもこのドライバーを有罪に持ち込むことが誰を幸福にするのかもう一度考えて欲しいと思います。
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