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医療事故再発防止 [医療事故]

毎日新聞 県立中央病院:帝王切開手術中、太ももにやけど 病院側が謝罪 /山梨

手術消毒.jpg 県立中央病院(甲府市富士見1、山下晴夫院長)で11月下旬、帝王切開の手術中に消毒液に電気メスの火花が引火し、県内の30代女性が右太ももに全治1カ月のやけどを負う医療事故があったことが13日、分かった。執刀医が手術台の上に消毒液が垂れたことに気付かず、アルコール分が蒸発していない状態で電気メスを使用したことが原因。
 女性は無事に出産し、母子ともに退院している。
 同病院によると、手術は産婦人科医2人が担当。消毒液は女性の下腹部に塗ったもので、電気メスを使用した際、手術台に敷いていた布に引火し、女性の右太ももの内側に燃え移った。医師らは患部を冷やすなどの処置を取った後、帝王切開の手術を続けた。
 同病院は12月上旬、女性や家族に謝罪。やけどの範囲は直径約10センチで、現在も治療のため通院中だが、「跡は小さくなっているが、完全に消えるかどうかは分からない」(同病院)という。
 同様の事故は同病院では初めてといい、事故後はすべての手術で、アルコール成分の少ない消毒液に切り替えた。若月茂樹管理局長は「病院の責任で、あってはならないこと。二度とこのようなミスがないよう、安全管理に努めたい」と話した。【曹美河】


電気メス.jpg命にかかわる事故にならず、何よりです。それでも事故は事故であり、賠償や再発防止は考えなくてはなりません。

病院の管理局長の発言はひっかかります。「あってはならないこと」と言う発言、あらゆる事故の後によく聞かれるコメントです。事故は何らかの原因が重なってある一定の確率で起きてしまうこと。その再発の可能性を最大限に減らすことが重要であり、ゼロにすることは不可能であることが言われて来ています。

昨年、電気メスが挿管チューブに引火した事故がありました。電気メスは火花を発生するため、こうした手術中火災の原因となることはあり得るかも知れませんが、そのような事故をなくすために電気メスを使わないというのは非現実的です。
またベンザルコニウム等にアルコールを加えることで、消毒効果を上げることは本来感染を減らすために有用なことであるはずです。

火災事故を恐れるあまり、消毒液をその効果の劣るものに替えて、もし術中感染が増えたら、今度はどうコメントするのでしょうか。

「あってはならないこと」などと切って捨てている場合ではありません。もっと建設的な事故防止策を練るべきなのだろうと思います。
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