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刑事裁判と署名 [生活/くらし]

時事新聞 極刑求める署名、30万人に=女性拉致殺害事件で母ら-名古屋

磯谷署名.jpg 名古屋市千種区で昨年8月、会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が拉致、殺害された事件で、母富美子さん(57)ら遺族が、強盗殺人罪などに問われた元新聞販売員神田司被告(37)ら3人への死刑適用を求めている活動に対し、目標としていた30万人分の署名が寄せられたことが23日、分かった。
 署名は18日に30万人を超え、20日までの分で30万799人となっている。
 富美子さんは「署名からはいつも元気と勇気をもらっている。一時は目標に届かないのではないかとあきらめかけたこともあったが、これを支えに頑張りたい」と話した。


この事件については、この記事のあと既に判決も出され、さらにそれに対する遺族の不満なども報道されています。
以前から書いて来ました。刑事裁判は決して応報主義であってはならないと。被害者あるいは遺族感情を根拠に判決が左右されることがあってはならないと考えています。
刑事罰はあくまでも、加害者が為した罪そのもので決定されるべきであり、遺族の無念さや加害者への憎しみがその罰を引き上げることは正義ではないと考えます。

磯谷犯人.jpg色々な場面で署名が行われます。記憶に新しいところでは、銚子市立病院問題に端を発して、同市長リコールのために署名集めが行われました。このように市民・国民が行政を動かすために行う署名は民主主義上必要かつ重要なものです。しかし、独立した司法に圧力をかけようとして署名を集めるのなら、それは間違っているし、また裁判所もそれに左右されてはならないと思います。

被害者参加制度や裁判員制度はこれと軌を一にするものではないかと危惧を感じて、これも反対を唱えて来ました。
裁判の客観性・公正さが揺らいでいます。もちろん今までの判決が全て正しいとは思いません。しかし、周囲の圧力で判決が左右されるようなことになったら、司法は終わりだと考えます。
それはもはや公正な司法判断ではありません。感情に流されたリンチです。
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